三、自由貿易区にはどのようなリスクがあるか。すでにタイミングを逃してしまった改革もいくつかある。中国は過去10年間、米国の景気サイクルの好機をとらえ、グローバル化の成果を最大限に活かすことができず、経済構造の難題を解決できなかった。
そして今、米経済はすでに景気後退に向かい始めている。資本項目の規制と言う「ファイアウォール」があるにも関わらず、利ざやを稼ぐことを目的とした投機資金の大量流入で、中国は大きなダメージを被った。しかし、「ファイアウォール」がいくらか効果を発揮したことで、ある程度のリスクは防ぐことができた。そのため、当面の急務は、規制と言う「ファイウォール」を急いで撤廃することではなく、早急に国内の財政体制を整備することであり、人民元のグローバル化と資本項目に関する規制緩和に向けた条件を整える必要がある。この視点からも、自由貿易区は中国の改革に「メスを入れる」場所となるべきであり、体制の改革に大きな役割を果たしていかければならない。
「中国証券報」より 2013年9月27日
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