淘宝網のオンライン決済サービス「支付宝」を現在、単なる第三者決済サービスというツールとして考えているならば、それは時代遅れだ。伝統的な金融機関からの蔑視と排斥の中、「能ある鷹」である支付宝は「第三者決済サービス」の中で爪を隠し続け、2011年にようやく中央銀行から決済サービスの許可証を取得し、「公式ナンバー」を獲得した。
しかし支付宝はすぐに優れた力を見せた。同許可証の取得は圧倒的多数の決済サービス企業にとって、事業を地下から地上に移したにすぎず、今までの事業をそのまま続けるだけだ(財付通、快銭、匯付天下など)。しかし支付宝にとっては、事業を地下から空の上に移したようなもので、視野が広く手が長くなり、天空を駆け巡り地上を雨で覆うことができるようになった。第三者決済サービスは支付宝の表面的な姿に過ぎず、その実質は膨大な金融信用システムだ。このシステムは規模が膨大で、詳細なデータを誇り、既存の商業銀行には及びもつかないばかりか、銀聯や中央銀行でさえ負けを認めるほどだ。