▽トヨタのハイブリッド、中国へ
トヨタを筆頭とする自動車メーカーによって進められているハイブリッド技術は、長年にわたって市場における成長を遂げてきた。トヨタのハイブリッド技術はすでに第3世代に入り、世界トップに立っており、ハイブリッドカーの累計販売台数はすでに570万台を突破している。
トヨタが中国に根を下ろし、「中国豊田」の存在を打ち立てていくためには、ハイブリッド技術の中国市場での推進が一つの道となる。とりわけハイブリッド動力の核心部品の国産化を実現し、コストを引き下げることがカギとなる。
トヨタが中国に設立したトヨタ自動車研究開発センター(中国)有限公司(TMEC)は、正規のテストコースと研究設備を備えた総合的な自動車研究開発基地である。トヨタにとっては、世界的な重要性を持つ最先端キー技術の開発基地となり、世界にまたがる研究開発体系の中でも最大規模の開発センターとなる。同社の主要業務には、省エネ・新エネルギー車の部品の現地開発、中国市場に適した自動車とエンジンの開発、これらの業務を首尾よく展開するための現地人材の育成が含まれる。
事情に詳しい業界関係者によると、トヨタは、中国でまずハイブリッドシステム現地化を実現することによって、技術のリードと成熟とを土台にさらなるコスト優位を獲得し、政府の支援なしでも高い市場競争力を持つ国産ハイブリッドカーを作り出し、市場の競争に適応していく計画だ。またハイブリッドカー販売台数の増加も、(中)国産トヨタ車の平均燃費を大きく引き下げることとなる。