上述した問題のほかに、一部の利用者はセールの内容に満足できなかった。ある消費者は本紙に対して、「それほど割安感はなかった。一部の衣料品は実店舗でも同じ程度の割引が可能な上、ネット通販では試着もできない」と語った。専門家はECサイトに対して、ピーク期を避けた販促により、質の高いサービスを提供するよう呼びかけている。また利用者も、理性的なショッピングを心がける必要がある。
中国電子商務研究センターは、利用者のクレームを参考にし、今年のネット通販のセールに存在した問題を、「決済の待機」、「虚偽の値引き」、「高い返品率」、「宅配情報の非表示」、「不正の横行」とまとめた。
◆さまざまな不正のテクニック
同センターは報告の中で、「ECサイトの販促の際に、不正行為が活発化する。ユーザーの意図せぬページを強制表示し、リンクで誘導し、抽選情報で釣り、サービス担当者にアルバイトを採用するといった不正行為が見られた。消費者はセールの際に警戒心を緩めることが多いが、損失を被る可能性がある」と警鐘を鳴らした。
某ネットユーザーは、「11月11日にタオバオの化粧品店で商品を購入したが、氏名・電話番号・購入商品を含む個人情報が漏洩した。電話をかけると、サービス担当者はカードの番号が分からなければお金を騙し取られることはないと答えるだけで、店側は何の責任も負おうとしなかった」と語った。
別のネットユーザーも、「前回の11月11日のセールで、詐欺メールを受信した。もう少しで騙されるところだったが、すぐにサービス担当者と連絡し、回避することができた」と体験談を明かした。
業界内の専門家は、「詐欺師はフィッシングサイトや物流などから情報・受注を獲得し、ショートメールを送信し、システム故障により返金が必要なため、個人情報の提供と口座振替を求めることが多い。消費者は消費の過程において注意が必要で、クレームに備えページを証拠として保存しておくべきだ」と注意を促した。