◆地域・都市間で労働力の争奪戦が展開
中西部の産業発展に伴い、多くの労働力が沿海部での就職を避けるようになった。広州市人力資源市場サービスセンター長の張宝穎氏は、春節後に広州市で不足している12万3000人の労働者の補填に頭を悩ませている。「広州市の魅力が低下しており、安価な労働者による収益力が低下している」と、張宝穎氏が述べた。
2013年、多くの労働者を出す河南省では、1523万人の農村部出身の労働者が省内で就職した。省外に出稼ぎに行った労働者は1137万人となり、省内が省外を上回る状況が3年続いている。また近年増加した労働者の8割が、省内での就職を選択している。沿海部の労働集約型企業が内陸部に移り、現地労働力の還流を促している。
河南騰達物流公司の劉氏は、「積み下ろし作業員の月給は4000元に達し、かつ労働者のために保険に加入してやらなければならない。これは2年前では想像もできなかったことだ。しかしながら、多くの労働者が頻繁に転職しており、南方市場との労働者争奪の流れを強く感じている」と指摘した。
中西部の労働力争奪の他に、一部の製造業自体の魅力が失われつつある。伝統的な業界の利益拡大の空間は狭く、月給が毎年増えているとはいえ、多くのサービス業と比べると増加率は低く、労働者にとって魅力的ではない。
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