気候変動の影響、資源争奪戦で戦争勃発の可能性も

気候変動の影響、資源争奪戦で戦争勃発の可能性も。

タグ: 気候変動 資源争奪戦 戦争勃発

発信時間: 2014-04-01 14:59:51 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

日本で開かれた国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は3月31日、地球温暖化の影響に関する最新の報告書を発表した。この歴史上最も全面的とされる気候変動報告書の中で、IPCCは全世界に対して警告を発した。世界的な温暖化により多くの人が家を失い、貧困の状況が悪化し、戦争勃発のリスクが高まり、人類の安全が脅かされるというのだ。

IPCCは世界の約1000人の専門家の意見を集め、6年毎に報告書を発表している。朝日新聞は、「IPCCは今年の報告書の中で、農業・環境などの各分野、および世界の各大陸・海洋への温暖化の影響が表面化しており、一部の深刻な影響による損失は不可逆的となっていると指摘した。同報告書は食料供給メカニズムの麻痺、環境破壊などの8分野の問題を列挙し、これらの影響が戦争を引き起こす可能性があると初めて記述した」と伝えた。

報道によると、18世紀中期の産業革命から現在に至るまで、世界の平均気温はおよそ摂氏0.6度上昇した。IPCCが昨年秋に発表した報告書によると、現在のペースで温室効果ガスの排出が続けられた場合、今世紀末の平均気温は2.6−4.8度上昇するという。平均気温の上昇に伴い、全世界の穀物生産量が減少し、世界の食糧供給不足の問題がさらに際立つことになる。気温上昇によりグリーンランドや南極の氷河が失われ、2100年には海面上昇により土地が水に覆われ、多くの人が住む家を失う。気温上昇はさらに、動植物の大規模な絶滅を引き起こす。気温上昇のペースが緩やかになれば、地球上の生物は生存に適した場所に移れるが、気温上昇が急速なペースであれば、多くの生物は2075年以降まで生き延びられない。

共同通信社は、「同報告書は気候変動が異なる地域にもたらす、高温や洪水などの影響を詳細に分析した。同報告書によると、現在の減災特別措置は一定の効果をあげているが、限界も存在するとした。同報告書は、減災と排出削減の推進により、強靭な社会と持続可能な発展の実現を促すことができると指摘し、世界各国の指導者に現行の政策を変えるよう呼びかけた」と報じた。

毎日新聞は、「温暖化により乾燥地帯の飲用水、灌漑用水などの水資源の争奪戦が生じる可能性がある。温暖化はすでに人類の生存を脅かしており、対策の早期制定が非常に重要になっている。対策の制定の遅れにより、損失が拡大し経費が膨らむほか、取り返しの付かない局面を迎える可能性がある」と伝えた。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」2014年4月1日

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