消費増税の日本経済への最も直接的な影響は、個人消費の低迷だ。アベノミクスの金融緩和策は円安を実現したが、予想通りに輸出を促進することはなかった。日本の近年の経済成長は、輸出ではなく個人消費によるものだった。増税前の駆け込み消費により一部の購買力が事前に使い果たされており、今後の経済成長の原動力が弱まることは必然的だ。
みずほ総合研究所調査本部市場調査部長の長谷川克之氏は本紙に対して、「推算によると、消費増税の決定後、2013年度の増税前の駆け込み消費により、国民の消費額が0.8ポイント増加し、GDP伸び率を0.6ポイント押し上げた。2014年度は消費額が1.9ポイント減少し、GDPが1.3ポイント低下する恐れがある。日本は消費増税による景気低迷は避けられない」と指摘した。
金融緩和策は、アベノミクスの三本の矢のうち最も成功した一本だったとされている。しかしながら、この矢も目標を完全に実現するには至らなかった。日銀は貨幣供給量の拡大により銀行の企業への貸付を促し、投資を拡大することに期待していた。しかしデータによると、日銀はこれらの資金を実体経済に向けてはおらず、この機会に国債を投げ売りし、銀行預金の増加率が貸付の増加率を大幅に上回った。エコノミストの7割は、日本が今年夏に引き続き金融緩和を拡大し、景気低迷の影響を相殺すると予想している。米国が量的緩和策の終了を加速する中、その効果と影響力については今後の経過を見守る必要がある。
増税後の景気低迷の懸念から、外国人投資家はこのほど日本の株式市場と債券市場から相次いで撤退している。外国人投資家の円建て資産の売却額は、3月中旬より新記録を更新している。