義烏税関の統計データによると、今年第1四半期に同税関を通じてブラジルに輸出された商品の価値は6422万ドルに達し、前年同期比15.8%増となった。そのうちスポーツ用品は41.7%増の125万ドルに達した。ブラジルW杯は、義烏の小物商品の輸出を力強くけん引している。義烏税関の関係者は、「南米は金融危機の影響をそれほど受けていない。BRICsの一つであるブラジルは、南米全体で重要な経済的地位を占めている。ブラジルは昔から、義烏の小物商品の輸出先国になっている」と語った。またブラジル人は生まれつきロマンを重んじ、金銭を出し惜しみしない。間もなく開催されるブラジルW杯とオリンピックは、義烏の小物商品の輸出を更に刺激するだろう。ブラジル正発輸出入貿易有限公司董事長の鄭侠茂氏は、「義烏市場では現在、数百社がW杯関連グッズを販売しているが、特にブラジルの国旗と同じ色(緑色と黄色)のグッズの販売が好調だ。その他の国の国旗の色もあるが、ブラジル国旗の色が多めとなっている。これは今年のW杯がブラジルで開催されるからだ。生産フローについてだが、当社はメーカー側に作り方を教えるか、ブラジル人が設計したものをメーカーに渡して作らせることが多い」と語った。義烏の小物商品輸出会社の担当者の王氏は、「W杯中、ブラジルへの輸出が好調な商品には、帽子、マフラー、サングラス、チアホーンなどがある。黄色と緑色の2種類の色がある帽子がブラジルで好評を博しており、他にも海賊の帽子がブラジル人に特に人気で、応援の時にこれが着用されている。それから音が大きめのチアホーンも消費者に好まれている」と説明した。
ブラジルの小物商品産業の発展は中国より大幅に遅れている。ブラジル人は楽しさをもたらしてくれる、割安な商品の購入に意欲的で、質もあまり重視しない。ゆえにコストパフォーマンスが高く、種類も豊富な義烏の小物商品が、ブラジルで高い市場シェアを占めている。