米国の世界一の経済大国という地位は、すぐに中国に明け渡すことになるという観点がある。世界銀行が先ほど発表した調査結果は、この観念を強めた。しかしこれは実情と異なっている。両国のGDPの比較には、二つの一般的な手段があるが、その結果には大きな開きが生じる。最も一般的な手段は、名目GDPだ。この指標に基づき計算するならば、中国のGDPは約9兆5000億ドルで、米国は17兆ドルに達する。
世界銀行の手段は、購買力平価(PPP)換算だ。これは中国人の生活状況を如実に反映する指標ではあるが、中国の世界経済における影響力を反映する最良の基準ではない。米国人の平均所得は中国の約6倍に達するため、米国が依然としてナンバーワンだ。