しかしながら、中国の経済規模が拡大し、中国人の購買力が強化を続けている。これは米国の経済、および両国の友好にとっての朗報だ。中国経済の成長は、中国企業と中産階級の消費者が拡大し、米国の輸出対象が拡大することを意味する。一部の国の対中輸出拡大は、米国製品がなければ実現できない。また中国の成長に伴い、米国とこれらの国々の貿易も拡大する。例えばオーストラリア、カナダ、ブラジルが鉱産物を中国の港湾に輸出する場合、米国の採鉱・建設設備が必要となる。
中国の対米直接投資(中国人投資家が米国で企業を買収するか、工場を建設するための投資)は、より重要な要素だろう。ポールソン元財務長官は先ほど、「国家間の最も持続的な経済関係は直接投資であり、貿易や債券による投資ではない」と指摘した。中国の対米直接投資は、その国際投資のほんの一部に過ぎないが、現在も拡大を続けている。