日系企業の投資の変化、政治との関係は?
田端氏はこの問題について、「別のデータを使い、日本の対中投資について分析していこう。国際協力銀行(JBIC)の、企業の対外投資に関する調査は、1992年より投資先国の項目を設けている。それから2013年まで、中国は常に日本の製造業にとって最大の投資先国となっている。少なくとも国際協力銀行のデータでは、日本の製造業は20数年に渡り中国を最優先の投資先国としてきた。この20年の間に、中国に進出できる企業のほぼすべてが進出した」と説明した。
田端氏は別のデータにより、日系企業の中国における現状を示した。田端氏は、「日本貿易振興機構(ジェトロ)は2014年、日系企業を対象に調査を実施した。54.2%の企業は中国事業を拡大すると回答し、39.5%は現状維持とした。一方、中国事業を縮小すると回答した企業は5%、中国からその他の国に移転すると回答した企業は1.2%だった」と指摘した。