ソニー出身でVAIO社長に就いた関取高行氏は記者会見で、「ユーザーの求める性能とデザインを追求すると同時に、コスト意識も保っていく」と語った。日本国内のハイエンド市場をターゲットに、2015年度の販売台数30万台から35万台を目指す。
アップル創業者のスティーブ・ジョブスはかつて、小型で精巧な大容量のメモリーを世界で探し求め、最後は日本にたどり着いたという。高い技術を持つ日本が、市場のヒット商品を生み出せずにいるのはなぜか。邢氏によると、日本のエレクトロニクス産業の技術は確かに優れているが、技術の極致を追求するばかりで市場の真の需要を知ることに長けていない日本企業の「エンジニアカルチャー」が足かせになっている。ソニーは3Dテレビで挽回をはかろうとしたこともあったが、メガネをかけてテレビを見るというコンセプトは受け入れがたい。日本の電子製品は機能過剰な物が多く、日本以外の消費者には歓迎されていない。
邢氏も最近、日本メーカーの高級カメラを買ったが、操作があまりにも複雑で使いにくいことに気付いた。「日本人のように100ページもある説明書を読み切れるユーザーは世界にはいません」