中国の消費者の習慣を踏まえれば、15万元前後から35万元前後の価格の車を一般的にミドルクラス車と呼ぶ。高級車の入門クラス車は装備は同価格帯の一般ブランド車にかなわないが、高いブランド力を背景に人気を集めている。
中国自動車市場の高級車メーカーによると、入門クラス車を絶えずうち出し、ミドルクラス車市場をつかみ、製品のラインナップを拡充し、生産・販売台数を引き上げたい考えだという。2014年上半期の各メーカーの統計データをみる限り、こうした戦略はうまくいっている。
アウディを例に取ると、上半期に中国で26万8700万台を売り上げ、前年同期比17.8%増加した。この販売台数はアウディの世界販売台数の31%を占めている。新たにミドルクラス車市場向けにうち出したA3とQ3が成長を支える主力になっている。