産業構造のグレードアップ
「産業構造のグレードアップ」は中国経済が発展する上で客観的に欠かせないことだ。産業のハイエンド化不足及びグローバル・バリューチェーンにおける産業競争力のローエンド化現象は、依然として中国経済における最も際立った構造的問題である。
中国工業は付加価値の低い重化学工業を中心とし、多くの業種は国際分業のローエンドにあり、工業付加価値率が米国、日本など先進国のそれを遥かに下回っている。中国工業は大きいが強くない。その最たる問題は低すぎる工業付加価値率にある。工業発展の質と効率は工業付加価値によって体現されるものだ。現在中国の工業製品には品種が500余りあるにも関わらず、ランクが高くて技術的内容も高く付加価値の高い製品が占める割合は多くない。そのため、国際競争において不利な立場になる。
将来の中国は「産業構造のグレードアップ」を通じて国際分業の地位を高め工業付加価値率を引き上げなければならない。工業発展方式転換の成否の主な目印は工業付加価値率を著しく引き上げられるかにある。このことは中国工業の構造的問題を解決する根本的な道筋であり、「産業構造のグレードアップ」を押し上げる重要な指針でもある。