近代農業の大きな発展の余地
科学技術や情報技術などの近代的要素と農業との結合は、大きな発展の余地を持っている。1980年代以来、先進国を代表とする世界の農業は、既存の近代化の成果を土台として、新たな発展の余地を拡大してきた。
第一に、ハイテク農業の進展が著しい。1990年代以来、バイオ技術と情報技術を中心とするハイテクの発展と応用が進んだことで、新たな技術が、近代農業の発展をリードし推進する力となった。これにはバイオ技術や情報技術、耕作技術、節水灌漑などの農業ハイテクが含まれる。第二に、情報化農業が急速に発展している。情報と知識は、近代農業の生産活動に必要な資源と動力を形成し、近代農業の成長に対する情報・知的活動の貢献率は高まっている。情報技術を取り入れた近代農業には、コンピュータ技術だけでなく、マイクロ電子技術や通信技術、光電技術、センサ技術など多くの技術の農業への広範で系統的な応用が含まれる。その目的はいずれも、農業情報資源の高度の共有を実現することにある。第三に、多機能農業の発展が進んでいる。従来の農業と比べると、近代農業は観賞・レジャー・美化などへの拡張が顕著で、休日農業・レジャー農業・観光農業・旅行農業などの新型の農業形態は、農産品の生産と並ぶ重要な産業として急速に発展している。