中国国家発展改革委員会(発改委)は8月20日、住友電気工業、日本精工などの自動車部品・ベアリング(軸受)メーカー12社が価格を操作していたとして、12億3540万元の巨額の罰金を科した。これは「零整比」(部品価格と完成車価格の比率を示す数値。完成車価格を100%とし、すべての部品を交換した場合の費用を表す)問題が深刻な日本各社を震撼させた。日本自動車メーカーはこの決定の前に、部品価格の値下げを相次いで発表していた。しかし曖昧な値下げ情報により、消費者が自動車の購入もしくは修理によって得られる実益は限定的になると見られる。
ローエンド車種の零整比、高級車を上回る
日本車の零整比が異常に高いという秘密が明らかにされた。中国保険業界協会、中国自動車メンテナンス業界協会は先ほど、中国国内に流通している車種の零整比の統計データを発表した。それによると、日本メーカーの一部のロー・ミドルエンド車種の零整比は、一部の高級車を上回っていた。ヤリスの場合は720%、カローラは625%、カムリは503%となった。
中国自動車流通協会の専門家は記者に対して、「これらの日本車はリーズナブルを売り文句にしている。完成車価格は10万元のみのものもあるが、すべての部品を取り替えた場合の費用はその6−7倍に達する。これは消費者の、目に見えない大きなリスクとなっている」と指摘した。