「これら欧州貿易要衝の大部分にとっては、人民元取引の主要貿易パートナーはなお大中華圏である。だが、ルクセンブルクなど一部の国では完全オフショア資金フロー(大中華圏を除く地域との取引)のウェートが若干増え、取引形態が明らかに変わりつつあるようだ。今後、人民元取引の国際化につれ、完全オフショー資金フローの貢献度が次第に高まるだとうと見込まれる。」SWIFTアジア太平洋地区のMichael Moonディレクターが述べた。
過去1年間、中国の監督管理・金融機関は欧州諸国と協力を強化し、人民元決済銀行の承認等を含む一連の活動に取り組み、人民元による貿易取引を推し進めた。人民元決済銀行がイギリスのロンドンとドイツのフランクフルトで相次いで発足した後、中国人民銀行(中央銀行)は6月末フランス銀行、ルクセンブルク中央銀行ともそれぞれ人民元決算に関する覚書に調印した。
2010年7月中国の香港で発足して以来、人民元オフショア取引センターは世界各金融大都市から高く評価されており、欧州はアジアに次ぐ2番目に大きいオフショア人民元市場になる機運も高くなっている。