欧州各国の競争力の全体的なレベルは高く、上位10カ国のうち6カ国が欧州だった。欧米を除いた残り3カ国はすべてアジアだった。日本は今年香港やオランダを抜いて6位に順位を上げた。日本の競争力の高さは成熟したビジネスモデルで、この項目は6年連続で首位となった。日本はイノベーション、開発投資、人的資源などの方面でも世界トップクラスで、一人あたりの特許件数は世界2位。ただ労働力市場の男女比がアンバランスで、女性の雇用状況が理想的ではない。
中国の競争力の上昇について、中国はBRICs5カ国の中でリードを続けており、政府の効率性、高等教育と研修、企業の成熟度、市場機能、イノベーションなど多くの方面でいずれも改善がみられると同レポートは分析している。中国のマクロ経済環境は比較的安定しており、インフレ率も有効にコントロールされているほか、中国はすでに労働集約型企業を中心とする「安い労働力の原産地」ではないため、高価値のポストをより多く創造する必要があるとも指摘している。
ロシアはこの1年で国内競争や企業運営の成熟度などの方面で成果をあげ、昨年の64位から53位に順位を上げた。ただウクライナ問題で国際社会の制裁を受け、その影響で本来の優位性が損なわれる可能性があるとレポートは注意を促している。インドの経済規模は大きいものの、その総合的な競争力は2009年以降右肩下がりの状態で、今年は71位にまで落ち、ブラジルを14位下回り、BRICsで最下位となった。レポートはインドについて、基本的な医療施設が不合格、政府の効率性が低い、法人税が高い、応用技術が遅れている、労働力市場に柔軟性がないとしている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2014年9月4日