福本氏は「中国はG20の限界を打ち破る上でカギとなる役割を果たす力があると私は思う」との考えを示した。その上で、中国は07年以降世界の経済成長に最も貢献してきた国で、ここ数年はその比重が3分の1を上回る。IMF(国際通貨基金)などの中期経済見通しによると、こうした傾向はまだ続くという。G20におけるこうした独特な存在を考えると、中国の新政府が打ち出す「改革開放」政策が順調に進めば、G20での共通認識の形成がより容易になるかもしれないとした。
さらに、「中国国内で提唱されている経済主体の改革、金融の自由化、人民元資本項目の両替などが健全かつ秩序よく展開され、改革が成功すれば、中国は経済発展方式のリバランスを実現し、世界経済の持続可能な発展と不均衡の減少に大きく貢献するだろう。そうなれば、G20における中国の発言権も拡大する。中国は自らの影響力を利用して、G20が議論している重要な問題、特に中長期経済構造改革問題において世界各国の意見をまとめ、共通認識の形成を促すことができる。中国の経済改革も世界経済の新たな改革熱を呼ぶ重要なきっかけとなるに違いない」と強調した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2014年9月4日