中国の李克強総理は第8回夏季ダボス会議の開幕式で、一時間に渡り特別式辞を高らかに読み上げ、万雷の拍手を浴びた。この特別式辞は、中国経済の中間総括、今後の政策に関する最も権威ある解読で、中国経済の3大シグナルを出した。
シグナル1:中国経済に積極的な変化
李総理の今年の特別式辞は、昨年よりも自信あふれる内容となった。中国経済を、いかにとらえるべきだろうか?李総理は、一連の実質的な指標を列挙した。製造業購買担当者景気指数(PMI)、工業生産者物価指数(PPI)、工業付加価値額、貿易額、電力使用量、貨物輸送量などの主要指標が上昇し、中国経済が安定化し、好転する流れを示した。
一年が過ぎたが、中国経済は複雑な情勢に直面しながらも7.5%前後の成長率を維持した。しかし、中国経済の実情を疑う声もまだ聞かれる。それでは、いかに中国経済をとらえるべきなのだろうか。李総理は、一つの「秘訣」を教えてくれた。それは、「目先、局部、特別指標だけにとらわれるのではなく、すう勢、全局面、『総合得点』を見る」ことだ。
この角度から考えると、中国経済には積極的な変化が生じている。雇用拡大や国民の所得増といった基本的な指標の他に、構造改善の面でもこれが示されている。新たなビジネスモデルが形成され、第三次産業の成長率が第二次産業を上回り、全体に占める比率が第二次産業を上回り、ハイテク産業と設備製造業の成長率が工業全体の成長率を上回っている。