1950年代、日本で太平洋ベルト地帯の建設が始まり、10の大小異なる都市圏ができていった。中でも、東京を中心とする首都圏、大阪を中心とする近畿圏、名古屋を中心とする中京圏が有名であり、これらは世界で比較的成功した都市圏ともされている。
これらの都市圏にはそれぞれ位置づけと機能があり、市場、産業、サービスなどの要素の効果的な配置を促し、地域経済の共同発展の効率を高めた。特に、中心都市である東京は大きな輻射効果を担い、地域経済の発展を引っ張る役目を果たしている。
首都圏は東京を中心に横浜、川崎、横須賀、千葉、埼玉、木更津、つくばなどの都市を含む。都市圏の中で規模体制が比較的整っており、役割も明確で、サブシティとサービス機能区の計画もある。
首都圏の中心である東京には国会や政府の各部署、及び最高検察庁、最高裁判所などの政治・司法機関が集まっている。また、銀行、証券、保険などの大手金融機関と企業の本社などが集まる経済の中心でもある。
川崎と横浜は東京の中心部から約20キロから40キロ離れており、首都圏のサブシティである。東京と連なっており、一般人は東京、川崎、横浜の行政区画を区別しづらいほどである。東京、川崎から横浜までの環東京湾は日本で有名な京浜工業地帯であり、多くの製造業大手があり、中でも鉄鋼、化学工業、電力が有名である。横浜は日本の重要な港湾都市であり、輸出入貨物の輸送などの物流の重要な使命を担っている。
首都圏では科学研究や教育を中心とした都市の計画もある。「つくばサイエンスシティ」は東京の中心部から約60キロ離れた場所にある首都圏の重要な一部で、人口は約20万人、日本の法律に基づいて建設された科学研究と教育研究を中心に行なう都市である。現在、ここには多くの国レベルの研究・実験機関や大学を含む30以上の研究機関と教育機関が集まっており、日本最大の科学研究集積地である。中でも、宇宙航空研究開発機構、理化学研究所、高エネルギー加速器研究機構、物質・材料研究機構、筑波大学などが有名である。1万人以上の日本人研究者と7200人以上の外国人研究・研修生がここで働いている。