中央銀行は、市場金利の重要な基準であるレポ金利を引き下げた。これは金利全体の低下を促し、資金調達コスト削減という、2014年に入ってからの中国政府のマクロ調整政策の流れを引き継いだ。
債券市場の資金調達の金利には、短期金利が下がらず、中長期の金利が上がらないという特徴が見られる。短期金利と中長期金利の差が低いことは、中長期金利の一層の低下を妨げており、短期金利は市場金利の全般的な低下傾向の形成の要となっている。今回の中央銀行のレポ金利引き下げは、短期金利の低下につながり、市場金利の全般的な低下を阻む要因が取り除かれた。
ここ数日間に、レポ金利、一部の短期債券金利は季節的•時期的な要素を受け大きな変動がなかったが、中長期債券の金利が低下を続けていることは、短期金利のさらなる低下が織り込まれていることが大きいと見られる。金融市場では、一部の同業種による積立定期預金の金利が低下している。「Shibor」(上海銀行間出し手金利)などの金利は今後3カ月に渡り低下する可能性が高い。これに伴う銀行の負債コストの減少は、市場金利全体に言わずと知れた影響を及ぼす。