アリババ大株主になり損ねた人の中には騰訊CEOの馬化騰もいる。2013年3月、IT業界の大物が集まる「華夏同窓会」に参加した馬化騰は、「淘宝網(タオバオ)が設立されたばかりの頃、馬雲との話で15%投資する機会があった。だが私の期待はそれほど高くなく、投資するなら少なくとも50%と考えてこれを断った。死ぬほど後悔している」と明かした。
万通ホールディングスの馮侖董事長(会長)も馬雲を断った投資家の一人。馮侖は当時、馬雲の競争相手でアリババより強かった「易趣(eBay)」を評価していた。馮侖はその後の経過に「見誤った!」と叫んだという。
アリババだけでなく、百度や騰訊、京東などの中国の多くのインターネット企業は、発展段階の資金の大部分を海外資本に負ってきた。民間資本の活発な江蘇省や浙江省に位置するアリババも、国内資本からの融資はほとんど得られず、とりわけ早期はその程度が高かった。中国でベンチャー投資に使われる資金は現在でも毎年200億元(1元は約17.8円)前後に過ぎず、不動産に投じられる資金の1万分の1に過ぎない。これは、本土の資本が短期的な収益を求めがちであることと大きく関係している。アリババIPOの悲喜劇は、短期的な利益の追求が最終的には大きな利益の獲得につながらないことを示している。(編集MA)
「人民網日本語版」2014年9月26日