▽需要サイドは依然旺盛
「経済成長は中長期的には、供給量で決まる。すなわち労働、資本、生産性である。一方、経済成長における需要は、投資、消費、輸出からなる。中国のこの需要サイドを中長期的に見ると、工業化、都市化、農業化、情報近代化が進展すると見られる。今後これらの4つの要素が同時進行するとすれば、需要サイドからは経済成長に対して何も心配する必要はない」
▽問題は供給サイド
需要は旺盛だが問題は供給量不足にある。まず労働力人口の減少である。人口予測によると2015年から2016年の人口増加率はゼロ。2012年の適齢労働人口は315万人減少した。その一方で毎年700万人の大学卒業生が増えており、雇用における構造的矛盾が起きている。適齢労働人口の減少は3~4早まっていると見られる。
また高齢化の進行による貯蓄の減少も(資本の)供給量を減少させる要因だ。貯蓄の増加率が低下すれば減れば成長力も低下する。労働と資本の減少が供給面での大きな制約要因となっている。