滬港通は取引所の商品連結であり、独特な設計でもある。構造上の細やかな設計を持ちながら、市場によって左右される。滬港通のシステム開通後、香港の投資家は上海市場に進出できるようになった。世界の投資家も滬港通を通じて上海市場に進出できる。こうして香港と世界の資金は、徐々にA株市場に進出する。中国大陸の投資家はA株の取引と同じように香港株を取引でき、香港もしくは世界の投資家も香港株の取引と同じようにA株を取引できる。特別の規制もなければ費用も発生せず、投資家は異なる法律および監督管理規則による影響を受けない。滬港通は監督管理、決済、取引の習慣を変える必要がない。少ない変化と制度面の最低限のコストにより、資本市場の最も効果的な連動メカニズムを形成できる。
滬港通は、中国資本市場の開放、国際市場への融合の新たなスタートライン、重要な節目だ。A株市場は国際資金流入のチャンスを迎える。A株市場は徐々に世界に進出し、さらには世界の主要株価指数にされる可能性さえある。これは世界の投資家に投資多元化の機械をもたらし、世界の株式市場のつながりを強化する。
滬港通は両地のIPOに大きな変貌をもたらし、資金調達の空間を拡大する。今年第1―3四半期に香港IPO市場が活況を呈し、中国大陸のIPOも再開された。今年第3四半期末現在、中国大陸のA株市場で81社が上場に成功し、506億元の資金を調達した。香港は83件のIPOで1313億香港ドルを調達し、2013年第1―3四半期の43件から93%増、606億香港ドルから117%増となった。データを見ると、IPOによる資金調達のチャンスが拡大している。香港の今年第1―3四半期のIPO件数は過去10年間で最多となった。年末にナスダックを上回れば、香港は2014年の世界3位の上場場所となる(香港証券取引所は現在、ニューヨーク証券取引所、ロンドン証券取引所、ナスダックに次ぐ4位)。
「中国証券報」より 2014年10月24日