国務院新聞弁公室は23日の記者会見で、2014年1~9月までの外国為替収支統計を発表した。その中で中国国家外匯管理局(外匯局)の管涛・国際収支局長は記者の質問に答え「最近の資本流出は、リスクではない。政府が今年初めに定めた国際収支の均衡を目指す方針に沿った動きだ」との見方を示した。また「外資が不動産市場から流出している動きは指標からは見て取れない。不動産業外商投資企業の資本金の流入は依然大きく、1~9月期の資金純流入(買い越し)は201億ドルに達し、2009年同期以来の最高水準である」と指摘した。
同局長は「7~9月期の人民元レートはやや上昇し、貿易黒字も増加したが、外国為替市場での外貨(主にドル)はやや供給不足であった。このような需給の変化は、今年3月の人民元レート形成メカニズムの新たな成果といえる。3月17日に人民元の対ドルレートの変動幅が拡大されて以降、人民元は上下に大きく変動するようになり、これまでの一方的な動きから大きく変化した。市場が自ら為替レートを決定するようになり、中国企業は(貿易などから得た)外貨をそのまま保有するようになった。その結果、外貨を売って人民元に変える動きも弱まった」と説明した。