ただドルの供給不足(売り不足)はわずか2~300億ドルにすぎず決して大きくはなく、許容範囲である。また企業の外貨収入におけるドル売り・人民元買いの比率は7~9月期が69%。月別では9月が74%と、8月に比べ6ポイント上昇しており、パニック的なドル買い需要は発生していない――の3点だ。 このほか「中国のクロスボーダー資金は激しい出入りを繰り返しながらも、安定に向かっている。中国の経常収支は均衡に向かいつつあり、その結果、人民元レートも均衡点に近づいている」と語った。
一方、不動産業からの資金流出に関しては、NHKの記者の質問に「いまのところ外資が流出している動きは見られない。外国人による住宅購入資金は全体として純流入となっており、以前より大きなっている」と回答した。「数字で示せば、1~9月期の非居住者による中国の住宅購入資金は5億2000万ドルの純流入となり、金額は大きくないものの、2009年から2013年まで数10倍の規模に成長している。不動産業外商投資企業の資本金の1~9月期における増加額も2009年以降、最高の水準となっている。