今年1-3四半期、中国では2013年以降の経済成長鈍化傾向が続いた。しかし、景気減速のペースが縮小した。
今年の経済運営を観察すると、緩やかな景気減速の背後に比較的はっきりした経済構造の変化が見られる。主として、第三次産業の割合が持続的に上昇し、経済成長に対する消費の貢献度が引き続き高まり、国民所得分配における住民所得の増加傾向がより顕著し、単位GDPのエネルギー消費量が低下しつづけ、経済成長の鈍化と相反して雇用吸収能力が上昇している、といったことに現れている。これらの変化は構造調整の効果が現れつつあることを示している。
このような成果があがった理由は間違いなく、改革の推進によって市場が重要な役割を果たしている、ということにあると言える。例えば工業構造の変化を見れば、ミクロ面の企業利益は全体的に安定を保っており、構造調整を大いに押し上げる重要なパワーとなっていることが分かる。