上海の次は、天津自由貿易区か
自由貿易区と自由貿易園区は一字違いだが、概念は異なる。前者は独立した経済体(国)同士の間で、WTOの枠組みに基づいて建設されるもので、後者は、ある国での税関管理体制の下における、実効的かつ比較的特殊な監督管理区域である。すなわち中国が他の国と締結したのが自由貿易区であり、中国国内で設立された「自由貿易区」が自由貿易園区である。
中国は今年に入って、この海外における自由貿易区と国内沿岸部における自由貿易園区の設立を一段と加速している。上海自由貿易区は運営が開始されてすでに1年以上経過。関連部門は、そこで得られた経験を一般化し、全国に他の地域に普及させようとしている。
その中で今、最も有望と見られているのが、天津市、広東・香港・マカオ地区、福建省の3ヶ所。これらは位置付けが異なるほか、自由貿易区を設立することで国内加工貿易から国際的な貿易技術サービスへのモデルチェンジを促進できる利点がある。サービス業の開放の面では、法律コンサルティングのような高度サービス業を推進し、金融開放の面では、金利の自由化やオフショア金融センター設立など、金融分野の発展を促すことが期待されている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2014年12月9日