「経済参考報」記者が消息筋から得た情報によると、国家レベルの「1ベルト、1ロード」(シルクロード経済ベルト、21世紀の海のシルクロード)計画はすでに認可され、小範囲で出回っており、まもなく正式に打ち出される見込みだ。フィナーレを迎えつつある地方「両会」(人民代表大会、政治協商会議)でも「1ベルト、1ロード」政策に高い熱意が示されている。
地方両会が開催されている28省のうち3分の2以上の省が2月5日までに、「1ベルト、1ロード」に関する省レベルの計画と推進措置を発表している。雲南や寧夏、河北などの重点省は、具体的なプロジェクトの設定や細かい推敲(すいこう)の段階に入っている。河南や山東などの省も、省内の都市を計画に入れるための大々的な準備を進めている。
中国区域経済学会の陳燿・秘書長は、「『1ベルト、1ロード』戦略は今年、全面的に実施開始となる。国家レベルの計画案や指導意見ももうすぐ打ち出されるはずだ。近い将来には、鉄道建設や原子力発電協力などを中心としたまとまった数のインフラ建設プロジェクトが実質始動するだろう」と語る。北京大学経済研究所の蘇剣・常務副所長も「経済参考報」記者に対し、中央経済活動会議は「経済発展の空間的な配置の最適化」を求めていると指摘する。経済総量の地理分布は調整が難しいため、今年は産業の地理分布の調整が重点となり、産業の国際移転や国内移転も含めた措置が図られると見られる。