高級ブランド値下げの背景:中国経済の不況と運営費の高騰

高級ブランド値下げの背景:中国経済の不況と運営費の高騰。

タグ: 高級ブランド,値下げの背景,不況,中国経済

発信時間: 2015-04-11 09:45:52 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

確かにユーロ安は、シャネルをはじめとする高級ブランドが中国で値下げするきっかけにはなった。しかし、高飛車だった彼ら高級ブランドたちがかつて強調し、価格差の口実としてきた税金や流通費用のことはどうなったのか。今回シャネルが中国で値下げをした根本的な原因は、中国市場の不景気と高額な運営費が高級ブランドの大きな負担になっているからだと、内心では誰もが思っている。

現在、中国経済の状況は誰もが認めるところで、ヨーロッパや日本など民間資産が豊富な経済体とは異なり、経済不況が民間消費の低迷をもたらしている。贅沢品は饅頭や電気ジャーといった体価格商品とは異なり、消費者の収入と大きな関連を持つ。国内経済の不調は、多くの人々の贅沢品の購入衝動を冷え込ませている。実際に中国では、贅沢品に対する理性的な消費行動がかなり前から目立ってきている。クレジットカードで一気に9つの超高級バッグを買うといった行為は羨望よりも反感を呼んでいる。この傾向は一級都市ほど多く見られる。不況という環境の変化が、贅沢品の消費意識の変化をも促進させたのである。

中国人の贅沢品消費の力をまざまざと見せつけられたEコマースのプラットフォームは、中国国内の人々の財布をターゲットにした。アマゾンが中国へ直送するサービスを始めたのである。ネット上での贅沢品販売も今後大きな競争時代に突入するだろう。

海外で増長する中国人消費者

「中国贅沢品報告」によると、2014年に中国人消費者が国内で消費した金額は総額で150億ドル。前年比でマイナス11%だった。中国の贅沢品市場が世界の贅沢品市場に占める割合は2013年に13%だったが、2014年には11%に減少した。その一方で中国人消費者の国外消費は増加を続けている。2014年に中国人消費者が世界の贅沢品を消費した金額は総額で1060億ドル。世界の46%の贅沢品を買ったことになる。ただしその76%は国外で消費されたものである。

中国市場を日本市場と比較する人が少なくない。1980年代から90年代にかけて、日本社会は「ブランド病」に罹った。全社会がこぞって贅沢品を買いあさったのである。ゴールドマン・サックスの「贅沢品グローバル調査報告」によると、1995年、日本の贅沢品消費人口4900万人(全国民のほぼ2分の1)が全世界の68%の贅沢品の市場シェアを握っていたという。世界の超高級ブランド販売元たちが最初に1つの市場にターゲットを絞ったのが日本であり、ルイ・ヴィトン・グループだけで5000余りの店舗を構えることになった。

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