二、IMF特別引出権。先週、李克強中国総理は今秋に人民元をIMF特別引出権(SDRs)に取り入れることを呼びかけた。現在、ドル、円、ポンド、ユーロという4つの通貨だけがSDRsに入っており、世界の外貨準備システムにおける主要通貨でもある。仮に人民元がSDRsに加われば、中国は資本勘定の開放に大きな一歩を踏み出すことになり、人民元も準備通貨の一種となる。
中国はすでに海外中央銀行40数社と通貨スワップ協定を結んでおり、人民元は今年9月を控えるSDR体系審議で採決される可能性が高いと見られる。仮にそれが実現できれば、世界の主要機関は人民元建値で清算するウェートを一層増やすことになるだろう。これは非常に大事なポイントだが、銀行や証券業界から反対する声が上がる恐れもある。