運営基準の点について、ある専門家はリスクと結果に基づいてよりよい環境・社会保障政策を制定するよう提案している。現在、多くのプロジェクトにおいてマイナス面での影響は限られている。しかしすべてのプロジェクトに対して画一的なやり方を用いるのは、不必要なコストを増加させる。その一方でこうしたリスクを有したプロジェクトに対する注意も不十分である。 別の研究員は、「AIIBを現行の開発機構が設定した『高基準』に対する威嚇を看做してはならない。むしろ現行の開発機構が設定した『正しい基準』にプラスになる得がたいチャンスである。開発機構内部でもよりよい基準を制定する必要性を認識しているはずだ」と語る。
その一方でAIIBは現行の開発機構と協力を強め、ウインウインの関係を実現すべきとの声もある。IMFや世界銀行、アジア開発銀行などの機構の責任者はAIIBとの協力に前向きの意思を表明している。その中には技術支援や協調融資などが含まれる。 報道によると、まもなく開催される今年のIMFや世界銀行の会議において、これらの開発機構とAIIBとの具体的な協力について協議が行われる予定という。このことは、AIIBの設立が現行の開発機構にとってプラスであり、多国間開発機構が制度設計をより優れたものにし、ウインウインを実現することにも役立つことであることを十分に物語っている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年4月16日