中国の昨年のネット通販売上高は約30兆円で、今年は50兆円に拡大すると予想されている。アリババはこの巨大な市場で8割のシェアを占めており、同社が運営するサイトでの開店は非常に魅力的な選択肢だ。しかし800万の経営者が競争しているため、成功しようと思っても容易なことではない。
重要なのは、中国で強い影響力を持つ「口コミ」だ。Tmallには店舗レビューがあるが、消費者はレイアウトや販売後のサービスの良し悪し、配送の正確さによって点数をつけられる。高評価を得れば、ミニブログの「微博」、中国版LINEの「微信」で情報が拡散される。Tmallへの日本企業進出を支援する、上海斉優商務諮詢の久能克也パートナーは、「日本の良質な商品を求める消費者の厚みが増した」と話す。所得増に伴い、中国人消費者の本物志向が強まっており、品質を信頼できる日本製品への需要がかつてないほど旺盛だ。
Tmallとタオバオで扱われている日本製品は、まだ300〜400種程度で、今後さらに開拓が進む可能性がある。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年5月4日