規模を見ると、中国はすでに世界一の製造大国になっている。中国製造業の生産高は早く2010年にも米国を抜き世界最大となった。米経済コンサルティング会社HISグローバルインサイトのデータによると、2010年、中国製造業の生産高は世界全体の19.8%を占め、米国を抜き世界一製造大国となった。中国社会科学院の関連資料によると、世界主要工業製品500種の中に、生産高が世界一の中国製品は220種ある。その中で、粗鋼、電解アルミニウム、セメント、精錬銅、船舶、計算機、エアコン、冷蔵庫等の製品の生産高は世界生産総量の半分を超えている。
しかし、「大」は「強」を意味するものではない。中国工程院の朱高峰院士は以前、「中国のハイエンドチップの8割が輸入に頼っている。アップル社一台178.96ドルの携帯電話を生産するのに、組立側の中国企業はわずか6.5ドルのマージンしか取れない。中国独自で研究開発した大型旅客機C919のエンジンは全て輸入物だった」と指摘した。
「中国の工業規模は世界最大で、工業生産高も世界一で、工業製品の輸出量と輸出額も世界最高の水準を維持している。だが、中国工業製品の品質はどうしても世界一流には到達できず、製品の付加価値も工業強国のレベルには程遠いものだ」と中国社会科学院工業所の張世賢研究員は「中国経済週刊」の記者にこう話した。