▼中国の人口ボーナスが消えた日本企業▼
1980年代、日本企業は円高の影響を受けて生産拠点を海外に大規模にシフトしていった。今回はその反対のコースだが、これは円レートの動きと密接な関係がある。日本政府は日銀の協力の下、円安を推進させてきた。その結果、海外で生産して日本へ再輸出した製品は価格競争力を失った。
このほか、中国での生産コストが上昇を続けていることも、日本企業が生産拠点を中国から移そうとしている原因だ。コストの上昇理由は、ひとつには労働力コストの上昇によるもので、日本企業が得てきた中国の人口ボーナスが消失したことである。もうひとつは2005年以降の人民元レートの値上がりである。貿易加重レートで見ると累計で約35%値上がりしており、その結果、中国での生産は付加価値のより高い産業チェーンの上方にしていることである。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2015年6月15日