中国共産党中央政治局は先ごろ開いた会議で、今年10月に「中国共産党第18期中央委員会第5回全体会議(五中全会)」を開催することを決めた。「十三五計画(第13次5カ年計画、2016~20年)」の検討が主要議題の1つとなる見込みだ。慣例に従い、事前調査が昨年下半期から開始、今年の夏には計画策定作業が始まった。
業界関係者は、直近の一連の会議で「十三五計画」のトップダウン設計案の方向性と改革の道筋が明らかになったと語る。「十二・五計画(第12次5カ年計画、2011~15年)」と比べて、「十三五計画」は構造調整、成長モデルの転換、イノベーションに一段と注力し、6つの分野が重点となる見通し。
(1)経済成長について
経済成長の安定化が最重要課題だが、成長ペースはややスローダウンさせる。内需拡大により消費を押し上げ、第3次産業などの成長を引き続き重点とする。
(2)産業について
工業化と情報化、現代サービス業、戦略的新興産業の急成長を目指す。イノベーションの重要性を強調し、一連の政策支援を行う。
(3)農業について
資源集約型から技術集約型への転換で近代化を図り、集約化、高効率、安全、持続的な近代的農業の成長モデルの実現を目指す。