経済成長率の伸び悩みの重要な原因は、都市化の遅れだ。これは人口の都市部への流入を妨げている。大都市は満杯となっており、中小都市は人気がない。中国経済の成長の主な原動力であった、不動産・自動車業界は近年調整中だ。大都市の産業集積およびインフラ整備の能力、公共サービスの水準が高く、人口が1級都市・大都市に過度に集中している。これによって人口が膨らみ、深刻な渋滞が生じている。多くの大都市が自動車購入制限を行い、自動車市場の盛り上がりが欠けている。これは産業全体への影響を強めている。不動産についてだが、大都市の建設用地は近年不足しており、土地取得が困難という問題が目立っている。この2大市場の冷え込みにより、重化学工業、エネルギー、設備製造業の需要が低迷し、内需の成長が伸び悩み始めている。この一連の変化が、経済減速という結果を招いた。
都市化は現代産業、市場の発展の結果であり、現代社会の生産力と生産の関係の変化を集中的に反映している。新型都市化の推進に伴い、不動産・自動車市場の発展がもたらす内需の成長の潜在力が拡大し、中国経済の成長の空間が効果的に拡大する。中国の不動産業は転換点を迎えたとする声もあるが、私はこの観点には同意できない。新型都市化の推進において、不動産は改善に向かい続ける。中国の都市化は終わっていない。中国の都市化率が70%に達すれば、都市部の人口はさらに2億5000万人前後増える。1人当たり35平方メートルの建築面積が必要とするならば、およそ77億平方メートルの住宅が必要になる。1戸当たり100平方メートルとするならば、7700万平方メートルだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2015年8月30日