市場参入に対し、中国でネガティブリスト方式が全面的に導入される見通しだ。中国中央改革深化指導グループはこのほど開催された第16回会議で、制度のトップダウン設計案となる「市場参入ネガティブリスト制度の実施に関する意見」を承認。制度の基本方針や目的、主な措置などを明らかにした。
「意見」によると、中国国内で市場参入が禁止、または制限される業界、分野、業務を明記する「ネガティブリスト」は国務院が制定する。これに基づき政府各部門が市場管理を行う。ネガティブリストに含まれていない業界、分野、業務に関しては、平等な参入が認められる。
市場参入ネガティブリスト方式の導入で、資源の配置で市場と政府のそれぞれの役割を一層発揮できる。経営環境の法制化、開放型経済新体制の構築にとって重要な意味を持つ。改革の基本方針について、意見は以下のように定めた:社会主義市場経済改革の方向性を堅持し、◇資源配置における市場の決定的な役割の発揮と政府役割のよりよい発揮、◇政府機能の転換と管理方式のイノベーション、◇市場の活性化と市場監督・管理の強化、◇規制緩和と市場参入のルール整備、◇行政許認可制度の簡素化と合理化――を一体的に推進する。平等かつ開放的、秩序ある市場参入制度の構築を加速し、政府の権利と責任を明確としたうえ、企業の自己決定権を尊重し、公平な競争を促す。