中国のメーカーは、人件費の高騰や消費者需要の鈍化、環境汚染などの問題を抱える。これらを解決するため、北京は一連の政策を発表している。ハイエンド製造業への転換を旨とする「中国製造2025」もその1つだ。この戦略は中国の産業の、国内外の2面について語っている。
国外に対しては、中国は投資をさらに加速させ、成熟市場や先進科学技術へと打って出る。中国は単に安い製品の輸出に依存しているというより、輸出特化型の製造業サプライチェーンの国である。全ての製品や技術、資本、管理をカバーしているだけでなく、サービスや標準化の面にも手を伸ばしている。純粋に製品を輸出することに比べ、生産能力協力は、インフラ設備の建設や製造設備の生産、技術の譲渡、専門人材や熟練工の育成、運営維持などが含まれる。工業化が進んでいる発展途上国は中国企業に廉価な土地や労働力を提供している。中国製造業が製造拠点を国外に移転させるのには有利な状況にある。
国内に対しては、中国は行政手続きの簡略化を承諾し、中国資本企業が海外プロジェクト入札する際に連合協力を求めている。また中国政府は、情報の共有や関税、移民、通貨、税収、領事と司法の保護など支援サービスも提供し、産業協会や公共活動を通じて海外での中国の産業利益を拡大している。