4 両国の留学生を支援する「インタラクティブ」プロジェクトや米国での高速鉄道建設など、具体的な両国間の協力プロジェクトをいかに推進していくか。
「どのような分野で、両国の共同利益や協力が見込まれるか」という問題については、 両国間には、今後協力が可能な空間が大きく広がっている。それは、両国間だけの問題に関する協力に留まらない。まず、世界の気候問題などをめぐるグローバルな協力が考えられる。次に、地域投資やインターネット金融などの地域協力。3番目に、金融・投資・教育分野などにおける米中両国間の協力が挙げられる。
米中関係に対する習主席訪米の意味については、今回の訪米によって、米中関係が実際に第3段階に入ったと言えるだろう。国交樹立が第1段階、改革開放に踏み切った大国・中国が、米国が主導する国際秩序の中に入り込むまでが第2段階、そして、米中両大国が新型大国関係を築きあげる段階が、第3段階だ。
今から2年前、オバマ大統領と習主席は、「対抗しない・衝突しない・相互に尊重する・共にウィンウィンを目指す」を共通認識とする、画期的な意義を持つ「新型大国関係」を築くことを共同で宣言した。現時点では、少なくとも、「対抗しない・衝突しない」には、リスク回避のために大きな「再保険」が掛けられている。いかに「相互を尊重する」か、複数の具体的課題においていかに「共にウィンウィンを目指す」かについては、さらに多くの時間を割いて、摺合せと話し合いを詰める必要がある。(編集KM)
「人民網日本語版」2015年9月26日