米情報サイト「Jing Daily」は9月28日、「中国のGW:中国人客が世界に進出し、利益を得るのは誰か」と題した記事を掲載した。要約は下記の通り。
2015年も中国大陸の海外旅行者数が急増し、世界各地のブランド品販売店、小売店、観光スポットはGW中の観光客の激増を心待ちにしている。中国の出国者数は今年延べ2億人を突破する見通しだ。この急拡大する外国人観光客が、今年も財布の紐を緩めるかが懸念されている。これは元安と経済変動により、消費額が例年より減少しているからだ。
懸念は存在するが、中国人客のGW中の消費が依然として旺盛であることが分かる。5月21日までに韓国を訪問した中国人客の平均消費額は1922ドルで、アジアにおいて日本に次ぐ消費額となった。夏の中東呼吸器症候群により韓国の観光業がこうむった損失を補うため、韓国のコスメ・衣料品小売店はGW中に積極的に中国人客にPRする。
しかし韓国は今年のGWで唯一の受益者ではない。より多くの観光客は、休暇を2週間近くに延長する。GWの延長は、多くの中国人客が海外で観光スポット付近に留まらず、より広く深く旅行をすることを意味する。これは米国や欧州にとって良い兆しだ。
中国のオンライン旅行会社・携程旅行網によると、今年のGW中の海外旅行の予約は倍増し、長距離ツアーが50%増になる見通しだ。今年最も人気のある目的地には、東京、バンコクの他に、ローマ、ワシントン、パリ、シドニー、ニューヨークが含まれる。最近の元安は、海外旅行に大きな影響を及ぼしていない。これは多くの観光客が数ヶ月も前から、GW中のツアーを予約していたことが一因だ。
欧州は今年のGWで有利な立場を維持するが、米国の急上昇する魅力にも注目が必要だ。EUの新規定によると、シェンゲン・ビザの発給を申請する中国人客は、生物データを提供しなければならない。欧州には魅力的なパリ、ローマ、その他の人気目的地があるため、これによって観光客数が激減することはないが、多くの観光客が有効期限10年の米国ビザを選択するようになるだろう。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2015年10月1日