ラーディ氏は、11月の理事会で人民元がSDRの通貨バスケット「5つ目の通貨」として承認される可能性があるとみている。また、中国がIMFの「特別データ公表基準(SDDS)」を採用したことも、人民元のSDR構成通貨入りの一助になると指摘した。SDDSを採用すると、外貨準備の通貨構成をIMFに報告する義務が発生し、中国本土と中国本土外の人民元価格の一致を推進する措置も講じることになる。
IMFの朱民副総裁は、先ごろ終了したIMFと世界銀行の年次総会で、「中国は世界第2の経済大国・貿易大国として、自国通貨の国際的地位を相応に引き上げる必要がある」と指摘。「人民元の海外進出が可能かどうか、取引通貨・決済通貨となれるかどうかが中国の金融安定と経済成長にとって非常に重要」だとの見解を示した。
IMFのSDR構成通貨採用には2つの基準がある。第1は、その通貨を発行する国の輸出規模が世界の上位にあるか。第2は、その通貨が自由に使用できるかだ。前回、2010年の評価では、人民元は第1の基準に合格している。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年10月15日