38万キロー中国の月探査機「嫦娥3号」の地球から月までの距離、0.16ミリメートルーロケットエンジンのはんだの幅、0.1秒ー許される溶接時間の誤差。中国経済週刊が伝えた。
「小さな溶接部分を凝視していると、10分まばたきをしなくても大丈夫」。これは中国航天第一研究院211工場の組長高凰林さんの言葉だ。彼の仕事を一言で表すと「ロケットの心臓部の溶接」と言える。宇宙ロケットの溶接工に従事して35年の高さんは「エンジン溶接の第一人者」と呼ばれており、中国に8億人いる労働者のうち高さんは典型的な高度に熟練した人材で得難い存在だ。
「メイド・イン・チャイナ2025」(中国製造業10ヵ年計画)を支えるため、高さんのような人材を大量に輩出しなければならないことは明らかだ。このほど、中国中央テレビ(CCTV)の「対話」という番組で人的資源・社会保障部(省)の湯涛副部長は「国家の立場からすると、その国が生産する製品の品質は実質的に熟練技術者のレベルによって決まる」と語った。
■なぜ高速列車や大型飛行機を作れるのに、良い便座は作れないのか?
中国の製造業は「重点分野はリードしているが、システム性が遅れている」
中国が作った高速列車、有人潜水艇「蛟竜号」、月探査機「玉兎」、中国の職人は技能コンテスト世界大会においても金賞や銀賞を受賞している。なのになぜ使いやすいボールペンを作るのが困難なのか?国民が海外で買い漁っている便座がつくれないのか?
これはすでに李克強総理が両会(全国人民代表大会と全国政協会議)期間中に言及した問題であり、一般国民から見ても中国の製造のきまりが悪いところでもある。