村尾氏は4年前、北京の地下鉄に乗ったことがあり、深い印象を残している。現在、北京の地下鉄路線はすでにとても発達している。特に放射状の線路は、すでに相当に大きなカバー率を誇る。もし環状線をさらに1、2本増加させることができれば、利便性がさらに高まるだろうと述べる。同氏はさらに、北京の地下鉄路線を計画する際は、市民の乗り換えや乗り降りの利便性を最大限高める必要があるし、また駅と駅の間の連絡についても考慮する必要があると述べた。そこには地下鉄と生活インフラ、地下鉄と公共バスとの連絡も含まれる。
「北京の地下鉄路線が増加するに従い、乗客に対してはっきりと分かりやすく乗り換え方法を伝えることが重要な問題になってくるだろう」。これに対し村尾氏は、東京での経験を紹介する。東京メトロはかつて、市民に向けてアプリのデザイン大会を開催したことがあった。人々の知恵を集めてデザインされた使いやすいアプリができたことで、市民はダウンロードするだけでいつでも乗り換え時刻や路線ガイドを見ることが可能になった。
ハード面のインフラ技術で安全性と安定性を確保すると同時に、利便性の高い外出環境を作り出すためには、市民の幅広い協力が必要となると同氏は考える。たとえば、東京で地下鉄に乗ると、誰もが秩序を守り、相互に譲り合う。これもまた、地下鉄の運営効率を高めるための必要不可欠な要素である。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年11月18日