中国の対外貿易、モデル転換の正念場に差し掛かる

中国の対外貿易、モデル転換の正念場に差し掛かる。

タグ: 中国対外貿易

発信時間: 2015-12-10 15:22:41 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

中国海関総署(税関)が発表した最新の貿易統計によると、2015年1-11月の輸出入総額(人民元建て)は前年同期比7.8%減で、輸出・輸入ともに減少傾向が続いた。輸出額は2.2%、輸入額は14.4%の減少となった。

専門家は対外貿易の落ち込みについて、世界的な需要不足と中国経済の構造調整という、国内外の要因が背景にあると指摘する。これとともに、貿易会社の成長モデル転換と高度化の加速、産業構造の再構築、業界全体の品質向上と効率アップ、貿易での新たな競争優位性の早期育成が迫られている。

対外貿易の低迷は世界的な景気低迷と直接的な関係がある。国家発展改革委員会学術委員会の張燕生秘書長は過去の統計を基に、グローバル化が進む時期は、貿易成長率はGDP成長率を上回るペースで推移、対外貿易は経済の成長エンジンになると分析する。その一方で、グローバリゼーションが後退すれば、貿易統計も悪化するとしている。

「外部環境の悪化以外に、中国経済が構造的なモデル転換の段階にあることも大きく関係しており、2つの大きな要因が考えられる」と対外経貿大学中国世貿組織研究院の屠新泉執行院長は分析する。第1の要因は、「コスト上昇により中国の加工貿易の優位性が急速に低下したこと」だと指摘。第2は、「マクロ経済全体の産業構造が製造業からサービス業中心にモデル転換したことが、貨物貿易の下押し要因になった」と指摘する。これらの構造転換は、長い目で見れば中国経済の発展にプラスに働くものの、貿易にとっては一時的に痛みを伴う陣痛期となる。

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