専門家は、国内外の厳しい経済情勢が早期に変わらない限り、対外貿易には来年も依然として大きな下押し圧力がかかると予想する。中国商務部が発表した「中国対外貿易情勢報告(2015年秋季)」によると、「総合的に見れば、2015年の中国の輸出規模は、ほぼ前年並みの見通し」だ。
対外貿易は下振れ傾向にあるものの、業界全体は従来の貿易構造の改革を積極的に推進し、製品構造の見直しやモデル転換と高度化を急ぐ。対外貿易の成長モデル転換の成果は日増しに明らかになっており、ファンダメンタルズは引き続き改善しつつある。
現在の対外貿易の動向について、国家発展改革委員会対外経済研究所国際合作室の張建平主任は、次のような注目すべき点があると評価する。
(1)中国の貨物貿易の世界シェアは拡大が続いている。
(2)中国の貿易収支は今年も比較的高い水準の黒字が続いており、多くの新興国の羨望の的となっている。
(3)中国の機械・電気製品とハイテク技術製品の輸出比率は急上昇しており、シェアも急速に拡大している。
(4)貿易全体で独自ブランド製品を展開する一般貿易の占める比率が上がっている。この傾向は、世界全体の貨物貿易での中国の競争力が上昇し続けていることを示す。