中国銀行国際金融研究所は9日に発表した「2016年経済金融展望リポート」で、2016年の中国GDP(国内総生産)成長率が6.8%前後になるとの見通しを示した。金融政策は緩和基調が続くとみている。
リポートは、中国の経済成長が発展段階の切り替え、構造的な転換、成長モデルの再構築、リスク釈放の重要な時期にある指摘。それに踏まえ、◇16年のGDP成長率は6.8%前後、◇CPI(消費者物価指数)上昇率は2%前後、◇マクロ政策は緩和基調が続く--と予想している。
中国銀行国際金融研究所の長宗・副所長は、16年のマネーサプライの拡大に2つのポジティブ材料があるとの見方を示した。(一)、経済の下押し圧力が増し、金融政策は緩和基調が続く。(二)地方政府の債務借り換えの規模拡大につれ、銀行システムによる地方政府債などへの投資が拡大し、マネーフローの活性化につながる。
16年の人民元為替レートに関し、中国銀行国際金融研究所の周景彤・マクロ経済と政策主管は、「世界の経済成長にかかる圧力を考慮し、当面では米国の利上げは限定的だ。人民元安もコントロールできる範囲にとどまる」と分析している。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年12月11日