香港の英字紙『サウスチャイナ・モーニング・ポスト』が10日付で伝えたところによると、北京市で大気汚染の「赤色警報」が発令されるなか、通行規制のかからない電気自動車(EV)の購入に関する問い合わせが殺到しているもようだ。まだ初期段階にある中国の電気自動車市場にとって、北京の高濃度スモッグが逆に成長の起爆剤になるのかもしれない。一部代理販売店によれば、純電気自動車に関する問い合わせは1割ほど増加したという。
今週に入り、北京市で初めて大気汚染の「赤色警報」が発令。有害スモッグへの対策の一環として、ガソリン車、ハイブリット車はナンバーが偶数か奇数かで市内を通行できる日が制限される。一方、純電気自動車は規制の対象外。ディーラーや自動車メーカーによると、この措置を受けて電気自動車の購入を検討している顧客から問い合わせが相次いでいる。
BYD販売代理店に電話で問い合わせした王さんは、「購入を考えている。電気自動車ならば、重度汚染の日でも通行できるから」と話す。通行規制がかからないほか、政府の補助金も魅力的だ。電気自動車1台の購入で約10万元を節約できるという。