中国外国為替取引センター(CFETS)は11日夜、「CFETS人民元為替レート指数」を正式に発表した。中国人民銀行(中央銀行)も公式ウェブサイトで、「中国貨幣網」(Chinamoney.com.cn)の特別解説員による「人民元為替レートの動向を観察するには、通貨バスケットに対する為替レートを参照すべき」と題した論説を掲載した。
業界関係者はこれについて、市場は長期に渡って人民元の「対米ドル」為替相場を注視してきたが、これまでの米ドルを軸とした見方を変えるものであり、為替政策の方向性を見極めるうえでの重要な指標になると指摘。人民元為替レート市場化の過程においても大きな前進になるとしている。
◆人民元為替レートは「対通貨バスケット」で見るべき
中国外国為替取引センター(CFETS)は11日夜、「CFETS人民元為替レート指数」を正式に発表した。CFETSによると、2015年11月30日の同指数は102.93で、2014年末時点に比べて2.93%上昇した。
「2015年に入ってから、同指数の動きは相対的に安定していた」と解説員は指摘する。人民元対米ドルレートは年初よりやや下落し、ドル高・元安水準となっている。しかし全体的に見ると、人民元の通貨バスケットに対する為替レートは小幅に上昇しており、国際的な主要通貨のなかでは依然として強い通貨の部類に入る。